尋常性白斑

<どんな病気?>

尋常性白斑は、色素を合成する色素産生細胞(メラノサイト)に対して、自分の免疫細胞が攻撃してしまい、その結果皮膚から色が抜けて完全脱色素斑、つまり白斑が生じる病気です。自己免疫疾患の一つと考えられます。根本的な原因はわかっていません。

<治療は?>

メラノサイトによる免疫の攻撃を抑え、白斑に新たにメラノサイトを誘導することが治療の目標となります。その意味で有効な手段が紫外線療法です。外用や内服と比較しても、紫外線療法が最も効果が高いと考えられます。

紫外線はその波長を選ぶことで免疫を制御できることが示されています。現在308‐311nmの波長の光を用いることで、活性化した免疫細胞に細胞死(アポトーシス)を起こさせ、かつ過剰な免疫反応を抑制する制御性T細胞(Treg)を誘導することが示されています。

<紫外線治療について>

現在日本で保険診療で用いられる主な紫外線治療は

  • 308nmの光を用いるエキシマレーザー(XTRAC)
  • 308nmの光を用いるエキシマライト、
  • 311nmを中心としたナローバンドUVB

の3つです。

 

エキシマレーザー(XTRAC®)

その中で最も高い効果が期待されるエキシマレーザー(XTRAC®)は、308nmの単一波長の光を非常に高い出力で出せるレーザーです。余分な光がないため、皮膚が赤くなるなどの副作用は他の機器よりも出にくいです。ごく短時間で強い光を痛みなく照射することができるため、色素斑が出てくるスピードは他の光線治療よりも早いと考えられます。

照射範囲が2cm x 2cmと小さいため、限られた範囲の治療には向いています。病変部位に限って照射、ということも可能です。

そのかわり、全身などの広範囲の治療には向いていません。

 

エキシマライト(セラビームmini®

こちらも308nmを中心とした紫外線治療機ですが、レーザーではないため他の波長を含みます。この機種は特殊なフィルター(エキシマフィルター)で余分な波長を極力除いてあり、紅斑反応が比較的少ないです。XTRACよりも出力は弱いですが、5cm x 5cmとやや広めに当てることができます。

 

ナローバンドUVB

311nmをピークとする紫外線治療です。立った状態で全身の前面、後面にそれぞれ照射できるため、広範囲の治療が可能です。難点としては病変部位外の正常部位にも紫外線が当たること、他の治療に比べると紅斑反応が出やすいことです。

白斑への紫外線治療の効果は部位によって異なります。

顔面、頸部は比較的色素が戻りやすく、体の末梢ほど治療への反応が悪くなる傾向にあります。

また白斑でも病型、分布により難治なものもあります。

それぞれの治療には有効性の差、向き不向きがあります。病変の範囲や部位で治療を選択します。