「内科・皮膚科」「整形外科・皮膚科」などの看板を日よく目にしますが、
日本では医師国家資格を持っていれば、専門性に関係なく、どの診療科目でも標榜できます。
また、どの診療科でも、診療する全ての医師が専門医を持つわけではありません。
皮膚科の例でいえば、日本皮膚科学会にの会員数が12700名。そのうち皮膚科専門医は7079名。
専門医の研修中の医師の数を考えると、皮膚科専門医は皮膚科で働く医師の60−70%といえます。
病気についての新たな発見や治療が多い昨今、
専門医療を行う医師の質を保証するのが、「専門医制度」です。
皮膚科では、2年間の初期研修、5年以上の専門医認定施設での診療実績、講習会の受講、
学会発表(8回以上)、医学論文の発表(3本以上)を行い、受験資格を得ます。
筆記試験(合格率は70%程度)に合格し、ようやく皮膚科専門医の資格を取得できます。
取得後も、資格更新のために学会などでの情報収集、診療実績の報告を通して、
知識のアップデートが求められます。
一般病院ではまれな疾患や重症例を大学病院で経験し、専門的な知識の学習や研究などの経験を通して、
皮膚科の知識・経験の幅と奥深さを身につけ、患者の皆様に確かな専門医療を提供するシステムです。
皮膚、髪の毛、爪などの、目に見える部分で相談したいな、と思った時、
「皮膚科専門医かどうか?」
を気に留めていただくのもよいかと思います。